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甲状腺123I-Cap
 
甲状腺(123I-Cap)シンチグラム
ヨードカプセル−123
 甲状腺疾患診断薬Thyroid
 ヨードカプセル−123Iは、ヨウ素123をヨウ化ナトリウムの形で含む甲状腺疾患診断を目的とする放射性医薬品です。ヨウ素は甲状腺に特異的に摂取され、甲状腺ホウルモンの合成に利用されます。ヨウ素のこのような特性を利用した123I-カプセルの経口投与によって得られる甲状腺シンチグラムは、甲状腺の大きさ、形態変化及び123I-カプセルの分布状態等をとらえるのに有効です。また、ヨウ素の甲状腺摂取率の定量による甲状腺機能の検査にも用いられます。
検査前1〜2週間は、ヨウ素を含む食物やヨウ素甲状腺摂取率に影響する薬剤(造影剤等)を摂らせないようにします。甲状腺摂取率の測定には、通常、成人に3.7MBqを経口投与し、3〜24時間後に1〜3回シンチレーションカメラで計数します。甲状腺シンチグラフィは、通常、成人に3.7〜7.4MBqを経口投与し、3〜24時間後に1〜2回シンチレーションカメラで撮像します。
 「甲状腺摂取率検査を指標とする負荷試験」
 (過塩素酸塩またはロダンカリ放出試験)
 先天性甲状腺機能低下症、橋本病などでヨードの有機化障害が存在するか否かを検査するのに用いられる。放射性ヨードを投与して2時間後に甲状腺摂取率の測定を行う。その後にただちに過塩素酸塩(perchlorate,KclO4,またはNaClO4)またはロダンカリ(KSCN)1gを経口投与し、30分及び60分後に摂取率の測定を行ってその変動を観察する。ClO4-,SCN-イオンはヨードよりも甲状腺への親和性が大であり、甲状腺に摂取されて無機ヨードプールを占拠し、有機化されていないヨードを放出させるとともに、最集積を阻害する。したがってヨードの有機化に障害の存在する場合には甲状腺部のカウントが急速に減少する。2時間後の摂取率の10%以上が放出されたとき、陽性と判定する。軽度の有機化障害の判定にはヨード・パークロレイト試験が行われる。放射性ヨードとともに0.5mgのKIを投与し、3時間後に摂取率を測定した後パークロレイト1gを投与する。正常では60分後の摂取率の低下は3時間値の15〜20%以下であり、20%を越えるものを陽性とする。この方法によれば橋本病のほとんどの例で有機ヨード放出が認められ有機化障害の存在が検出される。
 (トリヨードサイロニン抑制試験)
 トリヨードサイロニン(T3)を経口投与して下垂体よりのTSH分泌を抑制することにより、甲状腺摂取率が低下するかどうか、すなわち摂取率がTSH依存性であるか否かを判定する検査で、バセドウ病の診断確率と治癒判定に有用である。普通に摂取率検査を行った後、T3を25μg、1日3回、1週間にわたって継続投与し、再び摂取率の検査を行う。通常T3の投与後の摂取率が1/2以下になれば、T3抑制試験は陽性と判定される。
 バセドウ病では甲状腺がTSH以外の刺激物質(thyroid stimulatingantibody:TSAb)で刺激された状態であるため、T3を投与しても摂取率が低下しない。このほかプランマー病など機能性線種の腫瘍部は自立性を有しており抑制が見られない。血中のTSAb活性とT3非抑制性とはよく相関し、抗甲状腺剤療法中のバセドウ病における治療中止時期の決定には、この試験の陽性化が最良の指標とされている。ただし抗甲状腺剤投与中の患者ではヨード有機化が阻害されているため、摂取率24時間値が低下するので、早期(3時間または静注後20〜30分)摂取率を用いるべきであり、99mTcO4-摂取率は、この目的に適している。なおこの試験ではT3を負荷するので、心疾患のある患者では注意を要する。

検査前中後に患者さんに行って欲しいこと
1.検査前1〜2週間は、ヨウ素を含む食物やヨウ素甲状腺摂取率に影響する薬剤(造影剤等)を摂らないようにします。
1.検査時に大きな金属が身体に着いていないようお願いします。
1.検査時間は1回30分くらいです。
1.検査中は体を動かないようにお願いします(手足は少し動かしてもかまいません)
1.その他必要に応じて当日説明をいたします。

 どのように集積?
 ヨウ素は消化管より吸収され、血中に移行する。血中へ入ったIイオン(iodide ion)は、甲状腺の上皮細胞によって血中から能動的に取り込まれる。甲状腺はIイオンを有機化し、T3及びT4に合成する。T3及びT4は濾胞腔にcolloidとして貯えられ、上皮細胞のpinocytosisにより再び細胞内に取り込まれ加水分解を受けた後、分泌される。
放射性ヨウ素は上記と同じ挙動を示すため、123I−カプセルによる甲状腺摂取率は甲状腺の機能状態の診断に、また、甲状腺シンチグラフィは甲状腺の形態等甲状腺疾患の診断における良い指標と考えられる。
 123I−カプセルの胃部分布率は、溶解吸収の様相を示すものと考えられるが、3時間までに急速に減少し以後は緩やかに減少した。胃部分布率の低下に対して血中濃度は3時間までは上昇の傾向を示したが、以後は緩やかに減少した。また、経口投与後6時間で甲状腺に平均して約13%取り込まれ、以後24時間まで緩やかな上昇曲線を描いた。

 使用する放射性同位元素は111In:半減期(放射性物質が半分になる時間)2.805日、主なγ線エネルギー171kev(90%)、245kev(94%)

「吸収線量」123I 全身: 0.029mGy/3.7MBq(成人投与量)

読み方:mGy(ミリグレイ、吸収線量の単位)、mSv(ミリシーベルト、放射線防護の単位)MBq(メガベクレル、放射能の単位)。
参考:1年間に自然に被ばくしている放射線の量は2mSv(2mGy)程度です。
参考:放射線診療業務従事者の実効線量限度は全身で100mSv/5年です。

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